2006年02月16日

繁盛店の作り方 心の琴線に触れる

その日、私は、仕事でものすごく嫌なことがあり、
怒りを静められないままでした。
このままでは家に帰れないと、前から一度入ってみたかった
ずっと気になっていた地元の居酒屋に入りました。

カウンター10席、テーブル席が30席。外観より大きなお店でした。
マスターとアルバイトの子の二人でテキパキと仕事をしています。

名物は、煮込みと焼き鳥、新鮮な刺身にレバ刺、なべ。
料理の数はかなり多くありましたが、私は煮込みに、マグロ、
しめ鯖(これが絶品です)つくね、タンなどをいっぺんに頼みました。

焼酎好きで、いつもボトルで頼むのでこの日もボトルで焼酎を頼みました。
どんな焼酎か、壁に貼ってあるポスターに、詳しく説明がありましたので、
今まで呑んだことの無い焼酎を頼み、ロックでグイグイやっていました。

私は、会話するのが嫌いですし、この日は怒りで煮えたぎっていましたから
誰とも目が合わないように、料理を食べてはグイグイとロックを呑み続けていました。

しばらくして、ボトル半分も呑んだときでしょうか。
目の前に水の入ったグラスが出てきました。
驚いて目を上げると、マスターが差し出してくれたものでした。
そんな呑み方をしてはいけませんよ。
確かそんな風に優しい目で優しく言われました。

その目は、私の心の中の怒りを分かっているかのような目でした。

お礼を言い、少し水を呑んでは、またグイグイとやり、いつか1本空けていました。
怒りで酔わなかったのでしょう。そのまま自転車に乗って無事家に帰りました。


それから、嫌な事があるとそのお店に行くようになりました。
ボトルを頼むと必ず、笑顔でマスターが水を出してくれる様になりました。

今では、嫌な事が無くても、煮込みとしめ鯖につられて通う様になっています。
マスターとは良く話すようになりましたし、常連さんともたまに会話をします。

良く話をするようになってから、マスターにはじめて来た日の事をいわれました。

あの日は、何かあったんでしょう?普通の呑み方じゃなかったもの。
あんな呑み方をしてはいけませんよ。ちゃんと家に帰れたか心配していたんですよ。

あー、キャリアと人を見る目がある人はすごいなと驚きました。
私を観察し、私がお店に慣れてから、あの日のことを諭すように言い
そして無事帰れたか心配したとまで言うのですから。

それから、家族や仕事帰りに奥さんとの待ち合わせに使う様になりました。


色々なお店で、嫌なことがあったときに、あの日と同じような呑み方を
してきましたが、あんな事を言われたのは初めてでした。

この人はなんてすごい人なんだろう。と、商売人としても人間としても
思うようになりました。

エモーショナルマーケティング=お客様の心の琴線に触れる

最近良く使われるようになりましたが、なんていう事は無く
昔から繁盛店では、当たり前の様に行ってきたことです。

マスターのお人柄と優しさが、私の心の琴線に触れました。


形は色々ですが、お客様の心の琴線に触れるようなサービスを
していれば、繁盛店になりますし、繁盛店はそれを普通にやっているのです。

見た目はお世辞にも綺麗とは言えないお店ですし、マスターも外見は
決していいい男ではありません。
キメの細かいサービスをしている様子は無いのですが
必ず、料理やお酒をお客様に出すときに一言添えるのです。

それが、多くの、毎日通う常連さん達をこのお店に通わせているのでしょう。

綺麗で斬新で流行のメニュー、内装、外装、制服、BGMが
エモーショナルマーケティングの様に取られがちのこの頃ですが
個人経営の居酒屋だって、それがあるんです。出来るんです。

マスターの人柄。それがこのお店のエモーショナルマーケティングです。
もちろん、料理はどれを頼んでもはずした事はありません。
常連さんたちの客筋も悪くはありません。
毎日、1杯のウーロンハイと焼き魚で2時間位居座っている常連さんが
いるのですが、マスターはああいうお客さんが一番ありがたいと言います。

商売していて、毎日来てくれるお客様がいる。
きっとそれは本当に嬉しいことなのでしょう。


心配りと優しさを持つこのマスターのお店は、今では私にとって
特別なお店になっています。

◆今日のポイント
 ・焼酎、料理などPOPに詳しく説明があるのが、カスタマーオリエンテッドである
 ・エモーショナルマーケティング=お客様の心の琴線に触れる
 ・お客様の心の琴線に触れるようなサービスをしていれば、
  繁盛店になるし繁盛店はそれを普通に行っている
 ・マスターの人柄がこのお店のエモーショナルマーケティングである


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posted by 吉井 健一 at 03:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 繁盛店の作り方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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